この度、7か月ぶりの路地テアトロ公演を無事に終えました。満員御礼。ご来場のみなさまに心より御礼申し上げます。
「寡黙の出会い」
競演、共演、饗宴という新しいスタイルの構成でした。
わたしは基本的にコラボは苦手。というのは、コラボ作品で良いのを見たことがないという理由もあります。おまけに、即興も反対派。これも即興で良いのを見たことがないのが理由の一つです。即興なのに先が見えてしまうというモノが多い。。
さてそれはともかく、この二つの苦手を行うことになったこの「寡黙の出会い」公演でしたが、
驚いたことに?!納得の大成功だったのです。
それはなぜか。公演を終えてわたしなりのレポートをまとめます。
競演について・・・それぞれがまずソロを行うということ。このお話をいただいた時、これを聞いて受諾することにしたのです。これは興味深い。お客様にもとってもお得な公演でもありました☆
共演について・・・即興という壁については、清水さんが柱になってくださったおかげで、そもそものわたしのスタイルでもある《決まりごとの多い即興》というスタンスをキープすることができた。柱となった清水さんのパントマイムも決まりごとの多い即興だった。ということもあります。これは今後大作になるのではと予感しました☆
饗宴については、いらしてくださったお客様のヘルプもあって、つつがなく終えることができたと思っています。感謝です。
さてさて、わたしはこの日大いなる発見・・・というか確信をしました。
それはまず、清水きよしさんがパントマイム・・・つまり沈黙の身体表現者であったこと。わたしも然り。その安心感は、何にも代えがたかった。
え?あたりまえじゃん。とお思いでしょうが、意外にこれは珍しいことなんですよ~(^_-)-☆
なにより良かったのは、いい仕事ができたのは、
冒頭に清水さんのパントマイムがあって、幕裏で拝見しているときに感じた《沈黙》というか《静寂》というか・・・つまり《寡黙》でした。
これは、踊りであっても芝居であっても音楽であっても舞踏であっても《沈黙》《静寂》であるとは限らないという意味で、セリフがあろうがなかろうが音があろうがなかろうが静寂を感じる場合とそうでない場合があるということです。どちらがいいとか悪いとかいうよりも、わたしがわたしらしく居られるのはいつも《静寂》と共にある時だからそちらが自分は好きなだけです。
で、清水さんのパントマイムを裏から見ていてその《静寂》を感じ、舞台そでで控えている時もそれを感じ、すばらしいのは、共にフロアーにいる時も《静寂》だったことです。
迷いのようなものがないその凛とした波動は《静寂》をフロアー一杯にしていました。
「あ~寡黙の出会いというのはまさにこのことなんだ!」と実感しました。ステキなタイトルでした!
これは清水さんの50年のキャリアの賜物だけではないと思いました。わたしのキーワードのひとつである透明を清水さんもお持ちなのだと僭越ながらなんとなく似た者同士なのかもと思ったのでした(清水さんファンに叱られませんように・・・(^-^;)
マイム伴奏のピアノの延原さんも素敵でした。押し付けて演奏するでもなく、演者に合わせるでもなく、演者を煽るでもなく、演者が創りだす空間に対して奏でているような音色でした。
彼は病院から駆け付けて演奏してくださったそうでしたが、なんともキラキラとした美しい演奏でした。
そして、誰もが思ったと思いますが、清水さんのパントマイムとわたしの踊りは、身体表現とはいっても真逆の芸術です。
真逆というのは実はかなり近しいものでもあるというパラドックスを生みますが、まさにそういったことを実感した一日でした。
奇跡のように即興も二人同時に、いえ、実際には三人同時に終わりましたね!
ピアノの延原さんは「人というより宇宙生命のように感じた」とおっしゃってくださいました。
なんてすばらしい一日。
清水きよしさんと12月も共演させていただくことになりました!清水さんの舞台にゲストで出演させていただきます。
是非ともこの《寡黙》な二人を目撃してください!
写真はとり急ぎ、非常に非現実的?非日常的なひびきみかがまるで癒し系のような写真(むしろコワイ?!)をみなさまにお届けしてまずはご報告とさせていただきます。(最近ひびきを目撃してくださっている風月さんが撮影してくださいました☆)
今回の発見は、前回のブログでちょっと予告しました。カミングアウトしようと思っていることともつながってきました。
宇宙の采配に意味はないとわかっていても、いつもあとからやってくる意味の到来を待ち続けていたがためにカミングアウトできずにいたあるコトの答えが、この公演の発見を通して見えてきたのでした。この話はまた後日。
最後になりましたが、
共演いただきました、パントマイムの清水きよしさん、および企画された平山さんに心より感謝いたします。
とても心に染み込んでくるレポートです。
心よりご一緒できて良かったです。
ありがとうございました。